溺愛CEOといきなり新婚生活!?

「おはようございます」

 翌朝、十時。マンションの車寄せにロールスロイスのリムジンが停まっている。
 永井さんが、昨日九条さんに言っていたのを思い出すも、あまりにも風格のある車にたじろいだ。


「花澄?」
「やっぱり、まだ慣れなくて……」

 足が動かない私に、永井さんは小さく笑って寄り添う。


「大丈夫。俺の彼女なら、これくらいは普通と思っていいから」
「普通じゃないですよ、絶対。だって、出かけるだけなのにリムジン……」
「ほら、乗って」

 贅を尽くした彼の生活には、どうやっても慣れることができそうにない。
 マンションに帰るだけでも場違いな気がして馴染めないし、毎日永井さんが隣にいることさえ未だに夢のようだ。


 走り出した車内で、彼は私の手を繋いで微笑む。


「行きたいところがあれば言ってね」
「はい」

 と言っても、こんな車で買い物なんてしたら目立って仕方ないだろう。



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