溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 銀座近隣の一角に到着したリムジンは、すでに大勢の人の視線を浴びている。降りて歩く勇気がなくて、思わず繋いでいる彼の手を握った。


「どうしたの?」
「私なんかがここから出て行ったら……」
「気にしないの。花澄は俺の大切な彼女なんだから」

 目立つのが苦手な私にとって、ある意味試練ともいえる環境に心臓が大きく鳴る。


「わかった。ちょっと待ってて」

 永井さんが先に降りると、行き交う女性たちが振り返って見惚れている。
 そんな彼の隣に、私のような平凡なOLは……。

 でも、七瀬さんに誓ったんだ。
 彼女のような素敵な人にはなれないかもしれないけど、永井さんを想う気持ちは負けないって。

 永井さんの隣が似合う女性になりたいから、頑張ってきたこともある。



「どうぞ」

 外からドアが開けられ、永井さんが私を出迎えている。
 戸惑っていると自然と右手を引かれ、リムジンから降りた私を彼が抱きしめてきて――。


「花澄がかわいいから、みんなが見てるだけだよ」

 人目を憚らず抱きしめられた私に向けられていたのは、怪訝なものではなく羨むような眼差しばかりだった。


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