溺愛CEOといきなり新婚生活!?

「そういうことじゃないんです。毎日のように、お夕飯を遅くに食べるのが普通になってはいけないと思うんです。だから今日くらいは」
「……わかった」

 特に渋りもせず、二つ返事で彼女の言い分を聞くとは……。


「九条、今日だけは特別だ。食事をしていきなさい」
「ありがとうございます。お邪魔させていただきます」

 車を来客用の駐車場に入れ、初めて二人の新居に入る羽目になった。


 話には聞いていたが、とても広い4LDKの間取りは、さすが永井ホールディングスのCEOだ。
 成功者が多く住む街で、あえて低層のマンションを選ぶのも品があると思う。
 いつか私もこんな部屋に住んでみたいものだと思いつつ、まだまだ頑張らなければと同時に気を引き締めた。


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