溺愛CEOといきなり新婚生活!?

「九条さんの好きな方、私も会ってみたいです。いつかこうしてご一緒にお食事ができたらいいですね」
「……ありがとうございます」

 勘弁してくれ。
 こんな二人と一緒にデートなんてしたら、彼女だって対応に困るはず。

 ……いや、そういう時はちゃんとするのがうちの社長だ。
 今夜はおそらく、相手が俺だから全くと言っていいほど気を使っていないんだろうな。



 食事を済ませると、飲みかけのワインを開けてしまおうと誘われ、断ることなくいただいた。
 車はここに置かせてもらって、タクシーで帰宅すればいい。明朝もタクシーでここまで来て、社長が来るまでに駐車場から出せば問題ないだろう。


「九条さん、今日は泊まっていってくださいね」
「さすがにそれは」
「いいじゃないですか。この時間から帰ったら、睡眠時間少なくなっちゃいますよ? それに、明日の朝を考えたら、泊まっていかれた方が楽だと思いませんか?」
「……それは、そうですが」

 はい、承知しております、社長。
 そんなに彼女の後ろで睨まなくとも、私はわかっております。


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