溺愛CEOといきなり新婚生活!?
「九条の実家は代々続く大地主で、都内や政令指定都市、それから海外にも……数えきれないくらいの土地が彼のご実家のものなんだよ」
「えっ‼︎」
社長の口から私の素性を初めて聞いた花澄さんは、大きな目をさらに見開いている。
世の女性は、金銭の余裕があるということで興味のあまり似たような表情をするけれど、彼女の場合は純粋な驚きだ。
「それで、今の自社ビルが建っている土地は条件付きでお譲りいただいたんだ」
「条件?」
「彼のお父様が出された条件は、うちで九条を修行させること……俺としてはありがたいことだよ」
「九条さん、修行中だったんですね」
ふふっ、と小さく微笑んだ花澄さんは本当に可憐で、社長が一瞬にして虜になったのが男としてわからないでもない。運命と言っていたから、相当な衝撃だったのだろう。