溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 途中だった作業を再開させるために、ハイバックチェアに座って眼鏡をかけ、PCに集中する。
 時刻は十八時過ぎ。まだ多くの社員が働いていて、メールやら決裁やら、色々と業務が積み重なってきた。

 明日でいいものは明日にして、今日中に済ませなくてはならないものに着手する。
 ふと横目で彼女に視線を投げれば、未だに頬を赤らめてぼーっとしているようだ。


 余韻に浸るほどのことだったの?

 やっぱり、強引にされるのが好きなんだね。
 しちゃいけないコトに、誘われたい?


「花澄」
「はい」

 突然声を掛けたら、濡れた瞳で俺を見つめ返してきた。


 だからね、そういう顔をしないの。
 俺だって許されるなら、今すぐここで抱きたいよ。

 散々啼かせて、どうしようもないくらい乱れさせて……。


 お願いだから、俺を悪いオトナにしないで。


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