溺愛CEOといきなり新婚生活!?
食事を終えると、すでに二十三時を回っていた。終電はまだあるけれど、あまりにも彼が優しくしてくれたから、嬉しくてたまらなくて……お酒が進んでしまった。
「大丈夫か?」
「……平気です。家に帰るくらいには何とか」
タクシーに乗れば、ここからならそうかからずに着く。
自然と思い浮かべたのは、自宅ではなくて永井さんと暮らすあのマンションだ。帰らなくてもいいけれど、明日を考えるとその方が楽だろう。
「こんな状態の彼女を、あっさり見送って帰せるわけがないだろ?」
「……え?」
「永井のところに、こんな色っぽい女を帰すわけにいかない」
ワインと少しのシャンパンで火照った身体は、唇まで熱を帯びて熱い。
私の腰を支えながらエレベーターの到着を待つ間、彼は私の唇に吸い付いてきた。