溺愛CEOといきなり新婚生活!?

「今週の土日は、俺とデートしてくれませんか?」

 さすがにデートをするのは気が引ける。この前【みなみ野】に連れて行かれただけでも、雅哉さんは少し妬いていたようだったし……。
 シンク横に置いておいた携帯に手を伸ばすと、すかさず永井さんがそれを制した。


「小泉先輩には言わなくていい。俺から話しておく」
「でも」
「大丈夫。きっとあの人はOKするはずだから」

 永井さんの言っている意味が分からずに首を傾げると、彼は私の髪を撫でてきた。


「そういう仕草が好きだって言ってるの。……分かる?」

 不意を突いて想いを告げられ、デートを申し込まれた現実と共に頬を染めようと熱が上がってくる。


「そもそも同棲を許すくらいだし、俺が相手なら小泉先輩は何も言わないと思うよ。それくらいの信頼は得てるからね」

 疲れたからと先にシャワーを浴びると言い残して、彼はリビングを出て行った。


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