溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 つられて笑ってしまって、彼の冗談を許す。
 永井さんには何でも言える気がするから不思議だ。雅哉さんには言えないような不満なんかも、結構話しやすい。


 食事をして片づけまで終わらせるると、リビングのソファに彼と並んで座った。
 普段は使ってこなかったリモコンを彼が操作すると、TV横の壁に真っ白なスクリーンが下りてきて、洋画が映しだされた。


「花澄は、今まで何人付き合った?」

 突然の質問に戸惑いつつ、数える必要のない真実を告げる。


「……一人です」
「小泉先輩だけ?」

 小さく頷いてから隣にいる永井さんと目を合わせる勇気はない。二十八歳で一人しか経験がないなんて、友人に話しても驚かれるくらいだ。経験が少ない事が悪いとは思わないけど、やっぱり周りと比べられるのは嫌なもの。


「永井さんは、たくさんいそうですね」
「あはは、よく言われる。でも、ちゃんとした彼女は五人かな」
「ちゃんとって、どういう意味ですか?」
「……それは、ご想像にお任せします」

 永井さんは間違いなくモテるだろうから、経験は豊富なはず。彼女として扱われていない過去の女性たちは、身体の関係だけ……ってこと、だよね?


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