溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 なかなか収まってくれない心音を静めようと、胸に手を当ててゆっくりと深く息を吸った。
 どこに出かけるでもなく、日々暮らしているこの部屋で過ごしているだけなのに、永井さんといると胸の奥が締め付けられたように痛くなることがあると、今知った。

 こんな毎日が続くなら、やっぱりきちんと雅哉さんに伝えたほうがいいのかな……。
 胸の奥が苦しいのは、雅哉さんに対する背徳感のせいだと思う。永井さんが好意を伝えてくれたり、いたずらに迫ってくるたびにドキドキしてしまうのは、雅哉さんを思い出してしまうから。


 再び隣に座って寛ぎ始めた永井さんは、ソファの背に沿って腕を伸ばしている。
 まるで私の肩を抱いているようで、それすらドキッとしてしまった。

 もし、今雅哉さんといたら……。
 きっとどちらからともなく視線を合わせ、唇を重ねて……。


「もしかして……今、小泉先輩のこと考えてる?」
「っ!?」

 突然、ソファの背に伸ばされていた腕で抱き寄せられてしまった。


「俺のことだけ見てなよ」

 永井さんは私のおでこにキスをひとつ落とした。


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