寵姫志願!? ワケあって腹黒皇子に買われたら、溺愛されました
(そうよ、いつか村を出たいって思ってたんだもの。考えようによっては、これはチャンスよ! それに……昨年、私がおとなしくカイネとの縁談を受けていれば、バロック先生の家からきっと援助を受けられてた。私のワガママのせいでマイアとガロンの幸せを壊すわけにはいかない)
「リディア……」
マイアだってわかっている。リディアのその言葉が本心ではないこと。奴隷商人に売られるのを喜ぶ娘なんているはずがない。
「マイアには及ばないかもしれないけど、私だって容姿には自信があるわ。ローザン帝国内では私のような金髪碧眼は人気があるって聞くし、うまくお金持ちの目にとまれば一生安泰! 見てて、絶対に成り上がってみせるから」
リディアは力強く宣言すると、にっこりと微笑んでみせた。
後悔はしない。リディアはマイアのようにこの村に好きな男がいるわけでもない。もちろん家族との別れは寂しいが、一家揃って飢え死にするよりはマシだろう。
売られた女の行く末は、娼館で娼婦になるか金持ちの家の奴隷。それも知っている。
(娼館に売られたら、その店の一番人気になってお金持ちに身請けされてやる! もし奴隷ならば、いっそのこと主人に気に入られて第二夫人にでもしてもらおう!)
「リディア……」
マイアだってわかっている。リディアのその言葉が本心ではないこと。奴隷商人に売られるのを喜ぶ娘なんているはずがない。
「マイアには及ばないかもしれないけど、私だって容姿には自信があるわ。ローザン帝国内では私のような金髪碧眼は人気があるって聞くし、うまくお金持ちの目にとまれば一生安泰! 見てて、絶対に成り上がってみせるから」
リディアは力強く宣言すると、にっこりと微笑んでみせた。
後悔はしない。リディアはマイアのようにこの村に好きな男がいるわけでもない。もちろん家族との別れは寂しいが、一家揃って飢え死にするよりはマシだろう。
売られた女の行く末は、娼館で娼婦になるか金持ちの家の奴隷。それも知っている。
(娼館に売られたら、その店の一番人気になってお金持ちに身請けされてやる! もし奴隷ならば、いっそのこと主人に気に入られて第二夫人にでもしてもらおう!)