一夜の。


18:00

私の業務終了時間。

社長は朝出たっきり もどっていない。

もう少しだけ待とう。


ここ1週間の社長はどう考えてもオーバーワークだ。


プルルルル


その時電話が鳴った。

ディスプレイには今野社長の文字。

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「はぃ。有馬です。」


『今野だけど 仕事終わりにご飯でもどうかな?今日 早く終われそうなんだ』


社長は今日何時に戻るか分からない。
定時にはあがっていい。と言われている。


今野社長との食事を断る理由なんてない。



「……ごめんなさい。仕事がまだ終わってなくて。」


とっさに嘘をついた。

『そっか。急に誘ってごめんね。
また連絡してもいいかな?』


「_____はぃ。」


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あぁ。嘘をついてしまった。


ただ社長と話したいだけのために。



押し込めていた自分の気持ちが、とうとう制御できなくなっている。


「私 こんなに社長のこと好きだったの?」


理性を抑えるのくらい簡単なはずなのに。


社長だと 抑えがきかない。





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