一夜の。


「社長、あの時計気に入っていらしたので。


同じものを探しました。
かなり古いデザインなんですね。

探すのに苦労しました。」



あれは俺が親父からもらった時計だった。
俺の就職祝いに。


どんなに金があっても 時計はあれ意外いらなかった。


かなり前のデザインで 同じものを探せなかったのに。


「俺のために探してくれたの?」

「ええ。秘書は社長がお探しになっているものを見つけるのも仕事です。」


いつも通り有馬ちゃんは秘書らしい答えを淡々と発する。


「そう。それでも俺嬉しい。ありがとう。」






< 148 / 161 >

この作品をシェア

pagetop