一夜の。


「俺に出来ることだったら 何でもするよ。」


「少しこのまま抱きしめていてください。」


俺はその言葉を聞いて 抱きしめていた腕の力を強めた。


本当はこのまま離したくない。



「有馬ちゃん。」


「…なんですか?」



「俺 本気だから。


分かってると思うけど 有馬ちゃんを誰にも譲る気はないよ。」


「……はぃ。私も逃げません。

少しだけ時間かかるかもしれないけど

待っててくれますか?」



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