一夜の。


「目、つぶって?」


俺が優しくそう言うと


有馬ちゃんは静かに瞼を下ろした。


あぁ、綺麗だ。


飾らないけど美人で 仕事は完璧で、感情が読み取りずらくて、けどお酒が入ると少し大胆になる。


こんな人を好きになった俺は 出会えただけでもラッキーだ。


でも、俺は超大手企業の社長。

よく深さだって人一倍。



だから出会えただけなんて物足りない。


有馬ちゃんを好きになった以上

手に入れないと気は済まないタイプだよ。



有馬ちゃん。覚悟してね。


< 79 / 161 >

この作品をシェア

pagetop