カノジョの彼の、冷めたキス


びっくりして目を見開くあたしの頭の横で、しゃがんだ渡瀬くんがニヤリと笑う。


「やっぱりベッドで一緒に寝る?」

渡瀬くんの目を見れば、からかってるのなんて一目でわかる。

だけど、あたしの脳が彼の言葉に純粋に反応してしまう。

誰の目にも明らかにわかるくらいに顔中真っ赤になって、跳ね上がる体温上昇が抑えきれなかった。


「あ、あたしは床で大丈夫です。そ、それより、早くお風呂入ったら……」

「斉木さん、顔真っ赤」

しどろもどろになるあたしを見て、渡瀬くんがケラケラ笑う。

あたしは渡瀬くんに剥がされたシーツをひったくると、それを鼻のあたりまで引っ張り上げた。

からかってくる渡瀬くんへのせめてもの抵抗だとばかりに、下から彼を睨む。

渡瀬くんはそんなあたしをますますからかうように声を立てて笑った。

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