【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
俺は、そいつが大嫌いだった。
「……っ、彩麟!」
そんな彩麟を、自分を兄のように慕ってくれた彩麟を、愛していたと気づいたのは、彼女が行方不明になったとき。
俺が国の仕事で、彩麟の傍から離れている間に、彼女は姿を消した。
あの男から連れ去られたのか、はたまた、別の男と幸せになったのかはさだかではなかったけれど、身体の弱い彩麟がそう遠い所に行けるはずがなかった。
仕事には、人間で言うところの二年かかった。
人間で言うところで、それなりの時間が経っていたせいで、人としての手がかりもなく、彩麟を探し出すには、裏の手を使うしかなかった。
その裏の手は、彩麟を危険に晒すので使いたくなかったが……最終的には、手遅れで。