華麗なる最高指揮官の甘やか婚約事情
──あまりに衝撃的なひとことで、私は一瞬声を失った。
私を襲った悪魔がセイディーレ? そんなこと、あるわけないじゃない。
一体どうしてそんな憶測をするのかと、愕然としてしまう。
「なに、言ってるの……?」
「以前、耳にしたことがあるのですよ。十二年前のあの日、黒髪にエメラルドグリーンの瞳の男を城の辺りで見たという話を」
淀みのないセアリエの声を聞き、心臓が大きく揺れた。
初めて知った事実に衝撃を受けるも、彼は話を続ける。
「もちろん、それだけで悪魔だと断定することはできません。ですが、あなたは冷酷非情で悪魔のような人間だと有名らしいですね。
そんな方が、いくら親交のあるハーメイデン国のためとはいえ、なんの縁もない姫様をここまで護衛するというのは、いささか不自然な気がするのです」
猜疑心に満ちた視線を向けられるセイディーレは無表情のままで、こんなときでもまったく動揺していない。
まるで、こんな疑いをかけられることも予期していたかのように。
一方の私は、信じたくないという思いから憤りを抑えることができず、思わず立ち上がって声を荒げる。
私を襲った悪魔がセイディーレ? そんなこと、あるわけないじゃない。
一体どうしてそんな憶測をするのかと、愕然としてしまう。
「なに、言ってるの……?」
「以前、耳にしたことがあるのですよ。十二年前のあの日、黒髪にエメラルドグリーンの瞳の男を城の辺りで見たという話を」
淀みのないセアリエの声を聞き、心臓が大きく揺れた。
初めて知った事実に衝撃を受けるも、彼は話を続ける。
「もちろん、それだけで悪魔だと断定することはできません。ですが、あなたは冷酷非情で悪魔のような人間だと有名らしいですね。
そんな方が、いくら親交のあるハーメイデン国のためとはいえ、なんの縁もない姫様をここまで護衛するというのは、いささか不自然な気がするのです」
猜疑心に満ちた視線を向けられるセイディーレは無表情のままで、こんなときでもまったく動揺していない。
まるで、こんな疑いをかけられることも予期していたかのように。
一方の私は、信じたくないという思いから憤りを抑えることができず、思わず立ち上がって声を荒げる。