副社長はウブな秘書を可愛がりたくてたまらない
 副社長笑ってる。や、やっぱり、似合ってない?

 羞恥心で破裂してしまいそうなほど熱くなった顔を恐る恐る上げると、彼は目尻を垂らし、私を慈しむような笑みをこちらに向けていた。

 その柔らかな表情に、高鳴る心臓の音が自分でもはっきりと聞き取れる。

「やっぱり、凄く似合ってる」

 私の目の前までやってきた彼は嬉しそうに顔を綻ばせると、私の頬をするりと撫でた。

 思わず身体を跳ねさせると、彼の温かな手はそのまま私の手を絡め取る。

「可愛くて、誰にも見せたくないな。このまま俺だけのものにしておきたい」

 目を伏せた彼は、私の手の甲に軽く口付けを落とした。

 仕事とは違い無造作にセットされた髪が落ちて、その隙間から覗く妖艶な目が私を捉える。
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