副社長はウブな秘書を可愛がりたくてたまらない
「えっ……?」
すると目の前の男性は、自身の濡れたシャツではなく私を覗き込んでいる。
な、なに!?
思わずカバンに手を入れたまま硬直していると、彼は構わず言葉を続けた。
「お酒なのに、本当にすみません」
ジャケットを片手に足早にテーブルを回りこちらにやって来た彼は、私の隣に跪(ひざまず)く。
そして取り出した自身のハンカチを、未だ困惑する私にそっと差し出した。
「匂いも付くし、水道で洗った方がいいかもしれない。行きましょう」
当たり前のように手を取られて、一体なにが起こっているのかもわからないままに私は部屋を出る。
部屋を出る直前、横目に見えた真希が鳩が豆鉄砲を食らったようにポカンと口を開けていた。
きっと私も今、同じ顔をしていると思う。
「あ、あの……!」
堪らず声を掛けると、その濃紺の大きな背中はすぐに止まった。
しかし引かれて勢いがついていた足は急には止まれず、私はそのまま彼の背中に突っ込んでしまう。
すると目の前の男性は、自身の濡れたシャツではなく私を覗き込んでいる。
な、なに!?
思わずカバンに手を入れたまま硬直していると、彼は構わず言葉を続けた。
「お酒なのに、本当にすみません」
ジャケットを片手に足早にテーブルを回りこちらにやって来た彼は、私の隣に跪(ひざまず)く。
そして取り出した自身のハンカチを、未だ困惑する私にそっと差し出した。
「匂いも付くし、水道で洗った方がいいかもしれない。行きましょう」
当たり前のように手を取られて、一体なにが起こっているのかもわからないままに私は部屋を出る。
部屋を出る直前、横目に見えた真希が鳩が豆鉄砲を食らったようにポカンと口を開けていた。
きっと私も今、同じ顔をしていると思う。
「あ、あの……!」
堪らず声を掛けると、その濃紺の大きな背中はすぐに止まった。
しかし引かれて勢いがついていた足は急には止まれず、私はそのまま彼の背中に突っ込んでしまう。