fantasista 2
あたしは再び、ぽかーんと戸崎を見ていた。
戸崎は相変わらず頰を染め、真剣な眼差しであたしを見る。
そんな瞳で見られると、戸崎の言葉を信じてしまう。
「あのさ……
一緒に住むってことは……女の子、家に連れ込めないよ?
浮気がバレる確率が上がるよ」
「お前さ……喧嘩売ってんのか」
戸崎は大きなため息をついた。
あたしは意地悪だ。
戸崎は浮気なんてしないと信じているが、こうやっていじめてしまう。