fantasista 2
戸崎と同棲……か。
確かにトイレ問題も切実だが、一番気になるのは夜のこと。
戸崎はあれ以来、あたしに手を出す気なんて全くなさそうだ。
でも……あたしは待っている。
もちろん戸崎には言えないけど、待っている。
戸崎の腕の中でその体温と鼓動を感じて、幸せを噛み締めた。
こんなにひたすら甘くて幸せな時間が存在するのかというほど。
「……やらねぇから」
戸崎がぽつりと言って、思わず彼を見上げてしまう。
戸崎は頰を少し染めて、そっぽを向いた。