愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「秘書がつくと仕事がやりやすいだろう? それに心に余裕も生まれてくる。……だからかな? 私の誕生日に花を贈ってくださったのは」

「――え」

荒井社長の話に、隣に立つ副社長は心当たりない話に戸惑い出した。

「私が荒井社長の誕生日に花を……ですか?」


「なんだい? 多忙すぎて忘れてしまったのか? 可愛らしい小鉢に入った花を贈ってくれたじゃないか。いや~、この歳で花を贈ってもらえるとは夢にも思わなかったが、嬉しいものだな。妻も喜んでいたよ」


うれしそうに話す荒井社長に、水谷社長も続く。

「荒井くんから聞いて羨ましくなってね。私も誕生日、期待して待っているよ。……今後ともよろしく」

「はっ、はい。こちらこそよろしくお願いいたします」

副社長に続いて頭を下げると、ふたりは上機嫌で他の来客の元へと消えていった。

不思議そうにふたりの後ろ姿を見送っている副社長。そんな彼に恐る恐る切り出した。

「あの……副社長。その……申し訳ありません、荒井社長の誕生日に花を贈ったのは私なんです」

「――は?」

いつになく間の抜けた声を出した副社長。
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