愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「失礼な! ……もう失敗なんてしないから」

というかしたくない。せっかく副社長の秘書として仕事をさせてもらえているというのに。

この前はたまたまピンチがチャンスに変わっただけ。あんなこと滅多にないミラクルだ。


「あーあ、一度でいいから見てみたいなぁ~。副社長、どんな顔で頭を下げたり、菜穂美のことお姫様抱っこしたんだろう。……想像できないから余計に妄想を掻きたてられるわ……!」


どんな顔で……? あの日の副社長を思い出すと、今でも胸がトクンと鳴ってしまう。

頭を下げてくれた時、お姫様抱っこしてくれた時。……そしてエレベーターホールで笑顔を見せてくれた時。

初めて見る一面に私の胸はドキドキしっぱなしだった。

それに実は紗枝には話していないけど、あの日の話には続きがあるんだ。


私が誰にも話したくないほど嬉しくて、ドキドキして。……そして胸がギューっと締めつけられてしまったことが。
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