愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
どうして副社長はそうやって私を勘違いさせるようなことばかり言うのかな? だって彼女がいるんでしょ?

彼に気持ちを伝えようと決めたけれど、こんな形で伝えたくない。

だから必死に笑顔を取り繕った。

「あ……でもあの、今部屋の中相当散らかってまして……」

やんわり断ったものの、すぐに彼は言った。


「気にしないよ。それに病み上がりで辛いなら家の片づけくらいさせてくれ。この間のお礼も兼ねて」

ズルイですよ、副社長。どうしてそんなこと言うの? 私は必死に気持ちを抑えているのに。

「だめか?」

再度聞いてきた副社長に抑え切れず、言ってしまった。


「そんなのだめに決まっています! ……彼女がいる男性を家に上げることなんてできません」

「…………は? 彼女?」

思い切って言ってしまったものの、副社長は身に覚えないと言いたそうに顔を顰めた。
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