愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
感じる彼のぬくもりと、背中や髪を優しく撫でる大きな手に、なぜか泣きそうになってしまった。

大好きな人の腕の中は幸せで、幸せすぎて苦しいから。

「すっげ嬉しい。……俺もお前のこと、好きだから」

「……え?」

好き? 副社長が私をっ!?

思わず彼から離れ顔をまじまじと見つめてしまうと、副社長はクスッと笑みを零した。


「本当だよ、お前のことが好きだよ。……好きでたまらなくて、みっともなく嫉妬して無理やりキスしちまったくらい」

「……っ」

苦しいくらい胸が締めつけられてしまい、声が出ない。

そんな私の身体を副社長は再び強く抱きしめた。


「最初はなんて面白いやつなんだろうって思っていた。でも実際に俺の秘書として働くようになって、一緒に過ごす時間が増えていって。……お前は予測不可能なことばかりしてくるし、そのたびにこっちはハラハラしっぱなしだった。でもそんな予測不可能な事態に笑っている自分もいて。今までと同じ仕事をしてきたはずなのに、今までの日々が勿体なく思えたよ。角度を変えてみてみたら、もっと面白く仕事をしてこられたのかもしれないって。……それに気づかせてくれたのはお前だった」


「副社長……」

嬉しい言葉に、目頭が熱くなっていく。
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