愛され任務発令中！～強引副社長と溺甘オフィス～

「解雇……？　一体なんの話だ？」

「――え？」

顔を上げると、代表は意味が分からないと言いたそうに首を傾げていた。

「ちっ、違うんですか？　あまりに私が仕事デキなすぎるので、解雇……されるわけじゃないんですか？」

恐る恐る尋ねると、代表はすぐに「そんなわけないだろう」と言うと、前のめりになった。


「誰が解雇などするか。あいつの秘書として最高の適任者だというのに」

「…………え」


とっ、とりあえず解雇されないみたいでよかったけど……。なんか秘書とか適任者とか言っていたよね？

今度は私が首を傾げてしまうと、そっと田中さんが耳を疑うようなことを付け足した。


「代表、順を追ってご説明されませんと。まずは辞令として副社長の秘書に任命すると」

「あぁ、そうだったな」

え、ちょっと待って!?


「ふっ、副社長の秘書!?」

予想外な話に思わず声を荒げてしまった。

「代表、これを」