【11/7改訂版】お願いダーリン! ~大好きな上司に片思い~
旅館は、趣のある高級旅館だった。
「うわーすごいね!」
千香の声に結花も頷いた。
「小松、まず風呂入れよ」
後ろから聞こえた声に、結花は慌ててその方向を見た。
旅館に戻る頃には、薬も効き膝の痛みも随分治まっていた。
「はい。ありがとうございました」
晃の声に、いつも通り明るい笑顔を作ると、結花は晃を見た。
「だからお前さ……」
その笑顔に、晃は何かを言いたそうだったが、ため息をつきながら苦笑した。
「ねえ?樋口主任の雰囲気違わない?助けてもらって何かあった?」
千香はそんな二人のやり取りを見て、結花に問いかけた。
「特になにもないよ」
「ちょっと!何赤くなってのよ!後でゆっくり聞かせてもらうからね。とりあえず、お風呂入って着替えよう」
結花と千香はそのまま浴衣だけ持つと、大浴場に向かった。
借りていたロングコートを脱いだ結花を見て、千香は疑うような視線を向けた。
「ねえ、それ誰のシャツ??見覚えがあるんだけど」