今年の夏もキミを想う…。
「よってないレス!」
「……どこがですか」
起き上がってピシッと敬礼したかと思ったら、次の瞬間ふにゃんと頬を緩めて、高知はまたしても宮崎の肩にもたれかかる。
「これは確実に酔ってるだろ」
お酒の匂いはしないが、見た感じは明らかに酔っぱらいのそれだった。
「でも、会場が中学校だからって事で、アルコールは禁止になってたはずだけど……。あっ……」
「……あっ?」
思い出したように口を開いて固まった和果子に、宮崎が怖々聞き返す。
本当に、聞くのが怖かった。
「そういえば、バーベキューの他にお菓子も色々準備してあったんだけど、その中にチョコレートがあった、ような……」
「チョコレート……?」
「うん。ほら、お酒入ったやつあるでしょ。あれ」
宮崎が信じられないものを見る眼差しで高知を見下ろすと、当の本人は全身でもたれかかったまま、ふへへ…とおかしな笑い声を漏らしている。