今年の夏もキミを想う…。
「でも、それじゃあ今度は柚花ちゃんが疲れちゃうんじゃない?先輩、これでも一応男だからそこそこ重いし……。それに、ここ花壇だから、綺麗な服も汚れちゃうよ」
「い、いいんです全然……!服なんて、そんな」
可愛らしい花柄のワンピースが、柚花の動きに合わせて揺れ動く。
頬を真っ赤に染めてブンブンと勢いよく首を横に振る柚花に、宮崎はしばらく考え込む。
自分より年下の女の子に、先輩の枕替わりを代わってもらうというのは、流石に男として気が引ける。
しかし空腹であるのも事実だし、また先程からほんの少し、お手洗いに行きたい気持ちもあった。
しばらく高知と柚花を交互に見つめて考え込んでいた宮崎は
「じゃあ……悪いけど、少しの間だけ、代わってもらえるかな?これ食べて、お手洗い行ってくる間だけ」
散々悩んだ末に、柚花の好意に素直に甘えることにした。