俺様ドクターに捕獲されました


頭皮に塗れば、毛穴の汚れも取り除いてくれるし、使い方さえ覚えれば精油と合わせてかなり万能に使える。


ただ、クレイバスもデトックス効果が強いがために一回にひとりしか入れないからコスパはあまりよくないのが難点か。


毎日は難しいけど、彼のような人にはぴったりの自然療法だ。


ここまで一気に使うと虚弱体質の人だと作用が強く出すぎてしまうこともあるが、頑丈な彼なら問題なさそうだ。


「風呂に一緒に入るっていうから期待してたのに、服を着たままのりいが風呂場に入ってきたときはガッカリしたけどな。これなら、まあ許す」

「普通に考えて、一緒に入るわけがないよね」

「昔はよく一緒に入ったろ」

「いつの話してるのよ。それ、小学校に入る前の話でしょ。目の湿布外すけど、目まだ開けないでね」


クレイに水分が浮いてきたのを見て、目に乗せていたそれを外して用意しておいたラベンダーの精油を垂らしたおしぼりで目の周りを拭いていく。


「あー、癒されるー。へたな温泉行くよりいいな」

「それはよかった。はい、目開けて大丈夫です。明るいから、ゆっくりね」


目が眩まないように手をかざしてあげておくと、その手を掴んだ彼が手のひらにチュッとキスをする。


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