俺様ドクターに捕獲されました
「お前な、なにも土下座しなくてもいいだろ」
「穿くまでします。このままなら、今日限りで出て行きます。そんなデリカシーのないセクハラ大魔王なエロ魔人とは一緒に暮らせません」
「……わかったよ、穿くから待ってろ。人を見せたがりの変態みたいに言いやがって。……ほら、穿いたぞ」
いや、そんな……人の前で堂々と仁王立ちされても。下着をつけたからって正面から向き合えるわけないじゃない。
「そのままバスタオルの上に寝ちゃって。仰向けね」
「はいはい、これでいいんだろ」
そう言われて私はやっと土下座状態から顔をあげて身体を見ないようにしながらバスタオルをかける。
そこまでして、やっとほっと息をついた私は、調合したオイルを手に彼の足元に移動した。
「初心だな、りいは。純粋培養育ちだから仕方ねぇか」
「……誰のせいだと」
「俺と尊のせい。別にそれが悪いだなんて言ってないだろう? いいんだよ、りいはそれで。俺のものになるって決まってるんだから」
「はいはい。じゃあ、始めますね」
オイルを手に取って、それを足につけていく。相変わらず、不健康そうな足だ。
いつも通り、まずは膀胱の反射区を……。
「いつからだろうな。りいが、俺の言葉を受け止めてくれなくなったの」
その声にハッと顔をあげると、首を持ち上げた彼が私の顔をじっと見つめている。