月の瞳を持つ少女





「人を助けるのに理由なんていらねぇよ」







「へぇ、暖人は優しいんだねぇ」









姫はふわっと笑う








嘲笑うとか、そんなんではなくて、








ただ、"笑う"








姫の言葉を最後に少しの沈黙がこの部屋を支配する







それを破ったのは詩乃







「あー、えーと……で、名前きいていいかな?」









「月、です。」










「月ちゃんかぁー!あ!月って呼んでいい???」







私は詩乃の問に首を縦に振る








「きゃーー////なにその動き!


かわいすぎる//////」








すると、再びガバッと抱きつかれる














ふと、詩乃が抱きしめる圧迫感が消える







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