彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)





「噂通りだけど、噂と違うな・・・凛道蓮。」

「え?」

「まぁいいさ・・・・・けど、これでわかっただろう?黒幕?」

「わかるにはわかりましたが・・・ちょっと・・・・」






(頭がついてこない・・・!)






だって、あの女性の言うことが正しいなら――――――――






(彼女が伊吹陽翔の恋人だったってことになるのよね・・・?)






そうなると、矛盾が生まれる。

伊吹陽翔は龍星軍を大事にしていた。

瑞希お兄ちゃんを慕っていた。

恋人ならそれを知らないはずがない。





(ましてや、自分の愛した人が大切にしていた龍星軍に迷惑かけようとしたり、死ねとか言ってきたりする??)





「なんなんですか、あの人?」






とりあえず、事情を知ってそうな人に聞く。

それで、軒猿の視線が私へと戻る。





「真田瑞希から聞いてないのか!?」

「・・・伊吹陽翔さん関係は、デリケートな話なので・・・」

「なるほど・・・!そうだな・・・あんたなら、聞けなさそうだ。・・・・・・・いいぜ、教えてやる。」





私の返事にため息をつくと、軒猿は言った。





「あいつの名前は『九條アキナ(くじょうあきな)』。龍星軍、2代目総長、伊吹陽翔の彼女だった子だ。」

「え!?あの人の言ったことは本当だったんですか!?」

「信じてなかったのか?」

「そうじゃないですが・・・信じたくない内容と言いますか・・・」





あの人が、うわさの伊吹陽翔の・・・・





「真田瑞希さんが大好きだった人の彼女だなんて・・・聞いてた話と合いませんから・・・」

「・・・そうかもな。」





わからない。





「どうして、彼女は瑞希お兄ちゃんを恨んでるんです!?」





死ねとほざく意味がわからない。





「どうしてこんなことをするんです!?賞金まで出して、金額だって――――――お金持ちのお嬢様なんですか!?」

「いいや。ごく普通の中流家庭の子供だった。」

「『普通だった』?」





普通・・・・





―凛君―




その言葉で思い出す。





「あー!?そうだ涼子ちゃん!」





私がこんなところまで来た意味を。



< 301 / 453 >

この作品をシェア

pagetop