彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)





〈か・・・ゴホゴホ!軽々しく言うな・・・〉





(凛!?)



大事な弟分が、せき込みながら言う。





〈あら。なぁーに?何を軽々しく言ったらだめなの?死ぬってこと?〉





凛の言葉に、完全にバカにする口調でアキナは問いただす。

それに凛は言いやがった。





〈運命を軽々しく語るなって言ってんだよ、ドブス!!〉

〈なっ!?〉

「馬鹿か凛!?」





誰が見ても、アキナに有利なこの状況で―――――――――





「アキナを逆なですることを―――――――」




言うんじゃないと言おうとしたが、先手を打たれた。





〈言ってやりますよ!!〉





画面の中の凛がメンチを切りながら言う。





〈九條アキナ、お前に伊吹陽翔の何がわかる!?俺の代わりに、真田瑞希に嫌がらせをしろって夢枕にでも立ったかよ!?〉

「凛―――――――――――――――!?」




とんでもない爆弾発言。





(おいおい、初対面の女に・・・そういうこというかよ!?)


てか、初対面か!?






目だけで、チラっと烈司を見る。

それで烈司と目が合う。

アイツは無言で、首を縦に振る。




(そうか・・・初対面か・・・・)





初対面で言うことが、きつくないか・・・!?


いや、というよりも~~~





〈お・・・・お前こそ!お前に私の何がわかるのよ!?〉

〈わかりたくもねぇーよ!勝手に湧いて出てきた虫のことなんかなっ!!?〉

〈わ、わいてですって~!?〉





凛の過激発言が止まらない。

止めなきゃいけないとわかってるのに―――――――――





〈そうだ!他人に狂わされる運命は確かにある!けどあんたは、それを受け入れないで逃げてる!〉


(凛・・・・!)





なぜか、止めることが出来ない。



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