彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「お花がいっぱいの方が、伊吹陽翔さんも喜びますよ!」
「さすが凛さん!そうしましょう、真田さん!」
「・・・しょーがねぇ奴・・・・」
私の言葉に、クスッと瑞希お兄ちゃんが笑う。
やっぱり瑞希お兄ちゃんには、笑顔が1番!!
(やっと笑ってくれたよ、伊吹陽翔さん?)
ホッとしながら墓石を、飾られえている花を見る。
お墓では見かけない花だと思う。
「この小さくて可愛い花ですね、瑞希お兄ちゃん。」
「そうだな凛。なんの花・・・・?」
「なんでしょうね?白と黄色の花・・・白いのは、スズランに似てますね?」
菊ではないと思うけど、故人が好きだった花を飾ることは良くある。
「この花、伊吹陽翔さんが好きだったんですか?」
ジュース同様、てっきりそう思った。
だから飾られているのだと。
「ねぇ、瑞希お兄ちゃ―――――――――・・・・!?」
振り返った彼を見て強張る。
瞳孔を開き、顔をひきつらせていた。
「お兄・・・?」
ガシッ!
「え?」
本日2度目の腕掴み。
「お、お兄ちゃん!?」
バサッ!!
無言で、手にしていた花を烈司さんに押し付ける。
「瑞希!?」
そして、私の腕をつかんで引っ張り、お墓から離れて行くお兄ちゃん。
「な、なにが・・・!?」
「凛さん、真田さん!?」
わけがわからない私と可児君が声をかけるが、瑞希お兄ちゃんは反応しない。
「あ、あの・・・!?」
引っ張られながら、どうしていいかわからず、みんながいる方を振り返る。
驚いた顔の可児君以外、誰もその場から動かない。
烈司さんと、モニカちゃんと、獅子島さんと、百鬼と・・・ハッキリ顔が見えないけど・・・
(・・・ただごとじゃない・・・!?)
そう思えるだけの顔つきを先輩4人はしていた。
どうしていいかわからない私は、瑞希お兄ちゃんに身を任せ、引っ張られる。
伊吹陽翔の墓から引き離される。
墓地の外へと向かって。