彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
ピンチはチャンスだと言うが、これはどうなんだと思う。
「つーことで、凛の勇士をたたえてカンパーイ!」
「「「「カンパーイ!」」」」
「はははは・・・・ありがとうございます・・・・」
時刻は午前3時前。
場所は豪華な露天風呂の濁り湯の中。
その湯船の中に、私を含めた龍星軍初代メンバーの計6人がいた。
「ホント、よかったぜ~凛たんの助けた女の子が無事でよぉ~!」
「え、ええ・・・そうですね・・・」
そう言って私の正面に使っているのはリーゼントを下ろした烈司さん。
水もしたたる良い男と言える色っぽさだった。
「ずいぶん感謝していたぞ。明日にでも、改めて凛道に礼がしたいそうだ?会うな?」
「わ、わかりました・・・」
そう言って、烈司さんの右隣で眼鏡をはずした顔で私を見ている獅子島さん。
メガネをかけてない姿は初めて見たけど、美形はメガネがあってもなくても美形だ。
「わはははは!きっと、礼の品もらえるぞ!俺様にもよこせよ、凛助~!?」
「は、はい、どうぞ・・・」
そう言って大笑いする百鬼さんはご機嫌で烈司さんの左隣にいる。
お湯で髪が濡れているはずなのに逆立ったままなので、剛毛なのだと知る。
「ホント、凛ちゃん大活躍でモニカちゃん惚れ直しちゃったわぁ~ん♪うふ♪」
「そ、それは、どうも・・・!」
うふ♪うふ♪と目をぱちぱちさせながら私の右隣で、何やらアピールしてくるモニカちゃん。
褒めながら、私との距離をじりじり狭めてくるところが怖い。
「あ、あの、モニカちゃん、あまり近くには~」
「凛ちゃ~ん、なんか、モニカちゃんから逃げてなぁーい?」
「いやいや!モニカちゃんが接近しすぎで~」
「やーねぇ♪だれも接近戦に持ち込んでないわよぉ・・・♪凛ちゃんって、お肌が白くて、すべすべして見えるわねぇ~おしり・・・・じゃなくて、手始めに肩のあたりとかでいいから、試しにお触りしてもいいわよねぇ~!?」
「いいわけないでしょう!?」
〔★セクハラ&正体暴露の危機だ★〕