彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「僕はのぼせてません!大丈夫ですから、ここから出さないでください!!」
「り、凛!?」
「わはははははは!そう言われると、引きずり出したくなる・・・・!!」
「あれー!?逆効果!?」
大丈夫とアピールしたら、なぜか、舌なめずりで私を見る百鬼。
「わははははは!濁り湯から出たくなけりゃ、俺を倒せ、凛助ぇ~!?」
「うわーん!この喧嘩好き~!!」
「馬鹿が!大好きの間違いなんだよぉ~!?わっはっはっ!」
「いやー!助けて、瑞希お兄ちゃん!!」
「皇助、やめろ。」
泣きつく私に、愛しいお方は助け舟を出してくれた。
「凛には凛のペースがあんだよ。個性が強い俺らならわかんだろう?」
「ああ!?俺様がここまで言ってやってんのに、乗って来ねぇ凛助がわりぃ!」
「あれあれ~もしかして、皇助くんは、凛たんが好きなのかなぁ~?」
「ばっ!?誰がだ烈司ぃぃぃぃ!!!?」
「あらやだん♪勝てそうなライバル発覚ね~」
「俺様とオカマを一緒にするな、勘兵衛!!」
「ああ!?誰がオカマの勘兵衛だぁ!?テメー表に出ろや!」
「おもしれー!!凹ませてやらぁ――――!!」
そう言うなり、お湯から出るモニカちゃんと、股間をたらいで隠した姿勢で構える百鬼。
「来いやコラ!!」
「後悔すんなよ!?」
「だから。」
ガシッ!
ガシッ!
「俺まで・・・・出入り禁止になるような真似はするんじゃない・・・!!」
喧嘩になりかけたけど、同じく湯船から出た獅子島さんが2人の腕をつかんで止める。
獅子島さん、私に背を向けていたからわからなかったけど・・・・・
「「す、すいません・・・!!」」
この時、獅子島さんの顔は、私からは見えなかった。
(見えないけど・・・・・)
顔をひきつらせ、声をそろえて謝ったので、とっても怖い顔をしたんだと思った。
〔★高レベルの怖さだろう★〕