契約婚で嫁いだら、愛され妻になりました
「なにそれっ! 気持ち悪い!」
ダイニングバーに梨々花の声が響く。
鈴音は仕事を終えてから、梨々花と一緒に食事に来ていた。
「なんで、誰でもいいから一緒にいてもらわなかったの!」
梨々花はテーブルの上をドン!と叩き、前のめりになる。ドリンクが運ばれてきて早々に、山内の件を話したのだ。
すごい剣幕で言われ、鈴音は肩を窄める。
「なんか……言い出せなくて」
「ダメだよ! 女の子なんだから、ひとりじゃ危険だって! で? 無事だったっていうことは、そいつ、待ち伏せまではしてなかったんだ?」
オーダーした料理が運ばれてきているのに、見向きもせずに尋ねる。対して、鈴音は店員に会釈をし、去って行ったのを確認してから梨々花に向き合った。
「それが……」
「なに!? まさか、なんかされたんじゃ……」
「違う違う! 助けてもらったの。行きずりの男の人に」
梨々花は手元にあるグラスに引っ掛けてしまうのではないか、というほど身を乗り出す。
「行きずりの男ぉ? ちょっと、そいつも大丈夫なの?」
鈴音は怪訝そうな目を向けられ、慌ててカバンから名刺を取り出す。
「あ、うん。今日、名刺くれたから」
「今日? いつの間に?」
「営業時間中に。昨日、私が名刺渡したのをもらって、自分のを渡していなかったから、って」
「ちょっと、その男も怪しいんじゃないの?」
「大丈夫だよ。だって、ローレンスの副社長だよ?」
もらった名刺を確認し、梨々花へスッと差し出す。すると、梨々花は名刺を見る前に、聞いた言葉だけで声を上げた。
「はあぁ!? なにそれ! これ、本物? 騙されてない?」
大きなリアクションで、名刺と鈴音の顔を繰り返し交互に見る。
ダイニングバーに梨々花の声が響く。
鈴音は仕事を終えてから、梨々花と一緒に食事に来ていた。
「なんで、誰でもいいから一緒にいてもらわなかったの!」
梨々花はテーブルの上をドン!と叩き、前のめりになる。ドリンクが運ばれてきて早々に、山内の件を話したのだ。
すごい剣幕で言われ、鈴音は肩を窄める。
「なんか……言い出せなくて」
「ダメだよ! 女の子なんだから、ひとりじゃ危険だって! で? 無事だったっていうことは、そいつ、待ち伏せまではしてなかったんだ?」
オーダーした料理が運ばれてきているのに、見向きもせずに尋ねる。対して、鈴音は店員に会釈をし、去って行ったのを確認してから梨々花に向き合った。
「それが……」
「なに!? まさか、なんかされたんじゃ……」
「違う違う! 助けてもらったの。行きずりの男の人に」
梨々花は手元にあるグラスに引っ掛けてしまうのではないか、というほど身を乗り出す。
「行きずりの男ぉ? ちょっと、そいつも大丈夫なの?」
鈴音は怪訝そうな目を向けられ、慌ててカバンから名刺を取り出す。
「あ、うん。今日、名刺くれたから」
「今日? いつの間に?」
「営業時間中に。昨日、私が名刺渡したのをもらって、自分のを渡していなかったから、って」
「ちょっと、その男も怪しいんじゃないの?」
「大丈夫だよ。だって、ローレンスの副社長だよ?」
もらった名刺を確認し、梨々花へスッと差し出す。すると、梨々花は名刺を見る前に、聞いた言葉だけで声を上げた。
「はあぁ!? なにそれ! これ、本物? 騙されてない?」
大きなリアクションで、名刺と鈴音の顔を繰り返し交互に見る。