契約婚で嫁いだら、愛され妻になりました
「ええ。いつも甘えてばかりではいけないですから、私も彼の支えになるべく努力しているところです。ご助言、ありがたく頂戴いたします」
鈴音は星羅に深々と頭を下げる。その光景を見る周りの人が、ざわつき始める。
「ほら、あのキレイな子」
「さっきから、ずっと気になってたんだけど、どこのモデルだ?」
鈴音は自分のことだと思っていないので、耳にまったく入っていない。代わりに星羅の耳にはしっかり届いていて、さらに表情を険しくさせた。
「我が副社長を射止めた方ですよ」
「やっ、柳多さん!?」
外野の声に反応したのは、突然現れた柳多だった。
柳多は鈴音の手を取り、軽く引き寄せた。
「副社長の!」
「じゃあ、ローレンスの新しいモデルさんかな。透明感があって、ローレンス社にぴったりですね。ねぇ、黒瀧副社長?」
鈴音は柳多がいたことにも、すぐ近くに忍が来ていたことにも驚いた。しかし、さらに吃驚させられたのは忍の回答。
「光栄です。しかし、モデルにするにはもったいなくて。私自身、気づかなかったのですが、どうやら独占欲が強いみたいで」
華やかな場のちょっとしたリップサービスなのかもしれない。でも、鈴音は割り切れなくて、薄っすら頬を赤くする。
(これ以上、嘘とは言え、のろけ話をされたら恥ずかしくて顔から火が出そう)
鈴音は自分の気持ちをごまかすように、柳多に声をかけた。
「柳多さんまでいらっしゃるとは知りませんでした。教えて下さったらよかったのに」
「今日は社長の付き添いだったもので。……正確には、社長夫人の」
「えっ? 社長夫人って……」
「ええ。副社長のお母様です」
(忍さんのお母さん!?)
鈴音は星羅に深々と頭を下げる。その光景を見る周りの人が、ざわつき始める。
「ほら、あのキレイな子」
「さっきから、ずっと気になってたんだけど、どこのモデルだ?」
鈴音は自分のことだと思っていないので、耳にまったく入っていない。代わりに星羅の耳にはしっかり届いていて、さらに表情を険しくさせた。
「我が副社長を射止めた方ですよ」
「やっ、柳多さん!?」
外野の声に反応したのは、突然現れた柳多だった。
柳多は鈴音の手を取り、軽く引き寄せた。
「副社長の!」
「じゃあ、ローレンスの新しいモデルさんかな。透明感があって、ローレンス社にぴったりですね。ねぇ、黒瀧副社長?」
鈴音は柳多がいたことにも、すぐ近くに忍が来ていたことにも驚いた。しかし、さらに吃驚させられたのは忍の回答。
「光栄です。しかし、モデルにするにはもったいなくて。私自身、気づかなかったのですが、どうやら独占欲が強いみたいで」
華やかな場のちょっとしたリップサービスなのかもしれない。でも、鈴音は割り切れなくて、薄っすら頬を赤くする。
(これ以上、嘘とは言え、のろけ話をされたら恥ずかしくて顔から火が出そう)
鈴音は自分の気持ちをごまかすように、柳多に声をかけた。
「柳多さんまでいらっしゃるとは知りませんでした。教えて下さったらよかったのに」
「今日は社長の付き添いだったもので。……正確には、社長夫人の」
「えっ? 社長夫人って……」
「ええ。副社長のお母様です」
(忍さんのお母さん!?)