結構な腕前で!
「そもそもあんな植物、真行寺先輩はどうやって活けたんでしょうね?」

 触れたものに食い付く植物など、恐ろしくて持てない。
 が、そこはせとかは気にならないらしい。

「あの人であれば、あれぐらい握り潰せるんじゃないですか?」

「……いや、潰したら駄目でしょ」

「とはいえ、僕はそのものを見てないので何とも」

 もわ、と湧いた煙を、ぺしんと柄杓で叩きながら、せとかは相変わらず何事かを考えている。

「真行寺家のことを、ちょっと調べてみるか」

 せとみのほうから意外な意見が出た。
 それに、せとかが少し考えてから頷く。

「裏のほうを疎かにするのは、あまり頂けないのですが。でも仕方ないですね。幸い、南野さんが強化されて戻ってきましたし」

「え? 強化?」

「ええ。今日はここも、いつもより魔が出ないと思いませんか? 出たとしても、今までよりも大人しい。南野さんんの守りが、この辺の空気全体を浄化してるんですよ」

「えっと。それも華道部に行ってたお陰、ですか?」

「華道部、というか、あそこの壺と共鳴したお陰です」

 食虫植物と共鳴とか微妙。
 若干納得いかない顔の萌実の肩を、はるみが、ぽん、と叩いた。

「まぁ良かったじゃない。ほら、萌実さんが作った壺も、この通り容量が大きいから、回収も楽でいいわ」

 ずい、と先程魔を受けた壺を差し出す。
 が、容量が大きいと言われても、見た目はいつもの壺と変わらない。

「はるみ先輩には、違いがわかるんですか?」

「もちろん。吸い込み方が違うのよ」

 掃除機のようだ。

「まぁそんなに長くかけるつもりはない。俺だってあいつに、必要以上に近付きたくないからな」

 とりあえず、由梨花にいろいろ話を聞くということを取り決め、その日の部活はお開きとなった。
< 247 / 397 >

この作品をシェア

pagetop