初恋のキミは最愛ヒーロー
そんな風に笑ったりするんだ…。
これまでは呆れ笑いや苦笑いが殆どで、少し笑ってるかな…ぐらいだったのに。
きっと、大切なストラップなんだろうな…。
初めて見る壱夜くんの表情に、ドクンと鼓動が波打った。
それにしても、今の笑顔は破壊力ありすぎでしょ…。
いつまで眺めていても、飽きずにドキドキしていられそうだったし…。
私も、壱夜くんの素敵な笑顔を引き出せるような存在になりたいな。
根気強く頑張るぞ…と心の中で意気込んでいると、神楽くんと紅月くんが公園の中に入って来た。
「二人とも、おはよ~!もしかして、結構待った?」
「いや、さっき来たばかり。お前ら、一緒に来たのか?」
「すぐそこの交差点でバッタリ会ったんだよ。なっ、紅月!」
「ああ」
小さく頷いた紅月くん。
私の方に視線を向けると柔らかく笑った。
「おはよ、碧瀬」