初恋のキミは最愛ヒーロー

「なんで、そこで碧瀬が出てくるんだよ」


『最近の壱夜の言動を見てたら、なんとなく聞きたくなってさ』


なんだ、それ。


よく分からねぇ…。


「大切な友達だと思ってるけど?」


『友達、ねぇ…』


今日、同じようなことを紅月にも聞かれたな。


っていうか、その不敵な笑みはなんなんだ、一体…。


頭の中に疑問符を浮かべながら、不満げに首を傾げた。


『そのわりには、莉彩ちゃんに好意の目を向けてくる男に対しての敵意と嫉妬が強過ぎじゃね?』


「は!?」


『さっきだって、“俺と一緒に探せ”って言ってただろ?あれって、“変なヤツ”って言うより、他の男に絡まれたりするのが嫌だったからじゃねぇの?』


「違ぇよ」


『ふーん…。でも、俺には莉彩ちゃんを大事にしてるのが伝わってきたぜ?』


「…………」


大事っていうか、見ていて危なっかしいから放っておけない的なことはあると思う。


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