【【贅沢な片思い】】ヤツの所には行かせない!
素直になれば


あれだけうるさかった人が、急にうるさく言って来なくなると、やけに気になるものだ。


例えば何年も続けて毎日 朝ベランダに来ては
うるさく鳴いていた野鳥がいたとする。

追い払い続けていた厄介な野鳥がパタリとベランダに現れなくなったら?

誰だって気になってしまうはずだ。

別に他意はない。

あのモテ男に対する義理は果たした。
私のせいで風邪をひかせたようだから、お見舞いにも行った。

あれから2日くらい何の音沙汰が無くても問題にはしてない。返ってせいせいしている。

ただ、気にはなる。

まだ、完全に体調が治ってないだけかもしれないし、仕事が忙しいのかもしれない。


私だって忙しい。無職でもないんだし、仕事もある。ずっとモテ男からの連絡を待っている訳では決してない。

それに……。


芽衣は、エレベーターから降りてきた美人スタッフを思い出していた。

単純に考えれば、あの美人スタッフはモテ男の彼女だろう。

そうでなければ、あの日あの場所に美人スタッフは現れなかったはずだ。

彼女がいる男の心配など、するだけ無駄だ。


それにしても、あんな美人の彼女がいるのに、あのモテ男は幼馴染からの紹介なんて何故引き受けたのだろう。


彼女にも私にも失礼だと思うし、ムカつく。

考えてみたら、そうだ。
肝心なことを忘れていた。相手は生粋のモテ男なのだ。

女を1人に絞れないダメ男なのだ。

例え美人の彼女がいても、他に女を作りたいと思ってしまう生き物だ。
< 105 / 112 >

この作品をシェア

pagetop