妹の恋人[完]
俺はケーキを持っている右手と反対の手で高橋さんの手を握ると、少し先にある本屋さんへと向かう。
本屋の中は、いつもよよりも少しだけ混雑していて。
目的の場所へ着くと、繋いでいた手を離して一冊の絵本を手に取る。
俺の横でその絵本を覗き込んでいた高橋さんは、あっと小さな声を出した。
「これ、知ってる?」
氷の国のお姫様が人間に恋をして温かい心を知るというストーリーの絵本。
偶然図書館で見かけて、きれいな絵と温かいストーリーになぜだか心が奪われてしまった。
「うん、子供のころに読んだよ。素敵なお話よね」
懐かしい、といいながら表紙をめくる高橋さん。
「ひょっとして、持ってる?」
「これは持ってないなぁ。図書館で読んだのかな?」
「じゃあ、これ買ってくるから」
きょとん、とした顔の高橋さんを置いて、レジへと向かいクリスマスっぽくラッピングしてもらった。
会計を済ませて絵本を受け取り、ほかの絵本を見たりしていた高橋さんのもとへ戻る。
「メリークリスマス」
俺は今ラッピングしてもらった絵本を、高橋さんの前に差し出す。
「え・・・ありがとう」
本屋の中は、いつもよよりも少しだけ混雑していて。
目的の場所へ着くと、繋いでいた手を離して一冊の絵本を手に取る。
俺の横でその絵本を覗き込んでいた高橋さんは、あっと小さな声を出した。
「これ、知ってる?」
氷の国のお姫様が人間に恋をして温かい心を知るというストーリーの絵本。
偶然図書館で見かけて、きれいな絵と温かいストーリーになぜだか心が奪われてしまった。
「うん、子供のころに読んだよ。素敵なお話よね」
懐かしい、といいながら表紙をめくる高橋さん。
「ひょっとして、持ってる?」
「これは持ってないなぁ。図書館で読んだのかな?」
「じゃあ、これ買ってくるから」
きょとん、とした顔の高橋さんを置いて、レジへと向かいクリスマスっぽくラッピングしてもらった。
会計を済ませて絵本を受け取り、ほかの絵本を見たりしていた高橋さんのもとへ戻る。
「メリークリスマス」
俺は今ラッピングしてもらった絵本を、高橋さんの前に差し出す。
「え・・・ありがとう」