妹の恋人[完]
歌が終わったと同時に、ろうそくを一気に吹き消した。

一瞬真っ暗になり、パッと電気が付く。

「コウヘイ、15歳おめでとう!」

母さんがプレゼントをくれた。なんだか大きな包みだ。

中身を開けると、新しいバスケットシューズとシャープペンとボールペンのセット。

「中学最後の部活、悔いの残らないように頑張りなさいね!」

お気に入りのスポーツメーカーの新しいシューズ。

本当は欲しかったんだけど、今はいているのも気に入っていたから、言わずにいたのに。

母さんにはちゃんとばれていたみたいだ。

「いつもお店へ行くとこれを見ていたでしょう?履いてみてサイズが合わなかったら明日にでも交換に行きましょうね」

ペンは、受験生なんだから、それを忘れないためにね!と母さん。

「ありがとう、母さん!俺頑張るからね!」

うれしくて、さっそくシューズを履いてみる。

サイズはピッタリで、とても履き心地がよかった。

「明日から履いてもいいかな!?」

うれしくて、二人の前でポーズをとってみたりして。

「おにいちゃん、かっこいい!」

なんてカナコに言われたら、調子にのっちゃうんだ。
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