妹の恋人[完]
部屋に戻り、携帯を取り出すとカヨちゃんから新年のあいさつメールが届いていて。

シンプルに「おめでとう!今年もよろしくね!」と書いてあるだけのメール。

俺も、同じようにシンプルでこちらこそよろしくとだけ書いて返信した。

しばらくしてからまたカヨちゃんからのメールを受信したので、布団に入りながら携帯を開く。

『帰宅は冬休みが終わるころになりそうです』

どうやら休みの間は実家でゆっくりすることになったようで。

そんなメールからも、家族関係がうまくいっていることが読み取れてなんだか嬉しい。

『ゆっくりしてくるといいよ。休み明け会えるの楽しみにしてる』

素直な気持ちを返してから、ゆっくりとした気持ちで眠りに就くことができた。


元旦は、家でだらだらと過ごし、翌日は近くに住む親せきへ新年の挨拶へ行って。

久しぶりに会ったおばあちゃんが、大学生の間だけね、なんてお年玉をいただいてしまった。

去年は高校生までねなんて言ってたのに。

でも、そんなおばあちゃんの気持ちがうれしくて、今度バイト代で何か買って持ってこよう。



三が日を過ぎると、さすがにテレビにも飽きてきて。

俺もバイトが3日から入っていて、4日には家庭教師も入っていた。

バイトが始まって、あっという間に正月モードも終わってしまって。

いつもの日々が始まり、すぐに父さんの仕事もはじまった。
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