妹の恋人[完]
冬休みもあっという間に終わり、家庭教師も受験までカウントダウンで。

俺も気合が入っていて、週に2回のバイトだったけど短い時間にかなり集中した。

塾で受けた模試の結果では、このまま実力が発揮できれば合格も大丈夫だろう。

それでも、落ち着いて試験に挑めるように、本人が納得できるまで付き合って。

3月。

中学の卒業式が終わると、すぐにある高校受験。

この受験が終われば、彼女の家庭教師は終わりで。

とてもまじめで、勉強以外のことをほとんど話したことがなかったけど、とにかく無事に合格してほしい。

合格発表の日。

高校まで、発表を見に行こうかすごく悩んで、大人しく連絡が来るのを待つことにした。

お昼前に焼き肉屋のバイトへ行くので、それまでに連絡が来るといいけど。

トイレへ行くにも携帯を離せずに、まるで自分の合格発表化のように落ち着かない。

「おにいちゃん、もうさー見に行けば???」

あまりにも俺が落ち着かないので、カナコが呆れている。

本当、自分でも見に行けばよかったと後悔している。
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