妹の恋人[完]
「明日にでも相談してみようかしら」

一度言い出したら聞かないカナコのことだから、落ち着いてゆっくり考えたとしても、ここへ残ることを希望するだろう。

遅くまで話し合った後、もう少し時間はあるのだからと、明日もカナコと話し合いながら、彼女の出す結論を待つことにした。


翌日。

いつものように朝起きたらカナコはもう起きていて。

「おにいちゃん、おはよ!」

夕べ遅かったからか、母さん達はまだ寝ているようだった。

「さあ、走りに行こう!」

何事もなかったように明るいカナコだけど、いつもと違うことに気がついていた。

「朝ご飯の支度、してたのか?」

俺が起きてきたときはエプロンをしていたカナコ。

「これくらい、私だってできるんですからね!」

いつも母さんが作っているように、朝食の準備ができていて。

あとは、温め直したらいつでも食べられるように、食器もセッティングされていた。
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