妹の恋人[完]
生活費などもきちんと決めて、これから始まる新しい生活に向けての準備を始めることになった。

「まずは、コウヘイに家事を覚えてもらわなきゃね?」

「はは。がんばるよ」

カナコは、相当張り切っているようで。

これから朝ごはんはカナコが作ることになったらしい。

「あの子やる気がすごくてね。掃除とか洗濯とか、とにかく覚えなきゃってすごいのよ」

今までも母さんの手伝いを進んでやっていたカナコだから、もともとそういう仕事が好きなのだろう。

覚えるのも早いとかで母さんも感心していた。

「朝ご飯も任せることが出来ちゃったし、私が怠けちゃうわね」

母さん達が笑いあっている中、食べ終わった俺は早速片付けまでさせられて。

なんだかうまく使われているだけのような気がするけど、今まで楽をしてきた分、これくらい自分でやるようにするのもいいかもしれない。

自分が家事をすることが嫌いではないと発見できて、よかったような気がする。

明日、時間があれば本屋へ寄って料理の本を手にしてみようかな、なんて。
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